こんにちは。登山ガイドの奥田かほりです。
今から考えると、もう10年近く前になるのか…と時の立つ早さを実感しますが、この沢登りはそんなに昔の事のように感じません。それは、最終目的地が、かの有名な日向山だったからなのかもしれません。
沢に入る際の駐車場は日向山への登山道への駐車場と一緒なのですが、いきなりどこ行くの?的な廃道(車の)を通ります。そしていくつかトンネルが出てくるのですが…その雰囲気が微妙にホラー的というより、「この先日本国憲法の法律は通用しません」的な都市伝説の村間を感じます。という訳で、一番怖いのは落石や落盤でした。

と言っても、実はこの沢の入渓地点は今や観光でも有名な尾白川。途中から黄連谷という沢に入り最終的には甲斐駒ヶ岳へ登頂する沢登りをする人達の間では有名なルートです。という事で、途中まるで杣道のような人の踏み後が結構出てきますし、実際にこの日も沢で1泊して甲斐駒ヶ岳を目指す方達にお会いしました。

そして沢には赤リボンまで…

バランス感覚のある人なら、この辺りまでは普通の川遊び場として利用しているようです。しばらくどこでも歩けるような沢登りというよりのほほん川歩きが待っています。そして、小さいながらも落ちたら危ないな、という滝にたどりつきます。ここが、沢登りをする時と川遊びをする時の分岐点になると思っています。

画像だけ見ると難しくもなんともない滝のように見えますが、登りやすい所が滑るんです…。滝に出会った時、人によってその沢をどうクリアするか、そのルートの取り方は様々だと思いますが、私は画像でいえば滝の左側を登りました。ただ、沢登をする人は滝を上から見て滝の左右どちらを登ったかを記載するので、本来であれば私は右を登った、というややこしい事になります…。
なにはともあれ、滝をクリアしたのはいいのですが問題はここからで…甲斐駒ヶ岳への黄連谷ではなく、途中から鞍掛沢へ入る人はそこまで多くなく、分岐点で一度道を見失います。そして地形図を確認し、「少し登りすぎてしまった、急斜面を鞍掛沢まで下りる必要がある」という結論となり、ロープを3回くらい使って鞍掛沢に合流しました…。鞍掛沢はすでに水が少量になっており、もはやあと数十m登れば鞍掛山の登山道に合流する辺りまで、沢登ではない変なルートを辿ってしまいました…。が、ひとまず無事に登山道に合流でき一安心です。

後は、この登山道を辿って日向山に向かっていきます。尾白川の楽しい川遊びから、滑る滝、水のない急斜面の下降からたどりついたのは、これまでと全く違った山の砂浜。このルートのギャップがとても楽しかったのを覚えています。




